令和4年度大学提案
東京都は、都内大学研究者から、研究成果・研究課題を踏まえた事業提案を募集し、研究者・大学と連携・協働して事業を創出する制度(大学提案)を実施しています。
大学研究者の皆様から事業案を募集した結果、40件の事業提案をいただきました。また、都民による事業提案制度(都民提案)では、684件の事業提案をいただきました。
いただいた事業案の中から、大学提案10件、都民提案13件を選定し、都民によるインターネット投票を実施したところ、大学提案は20,229票、都民提案は20,542票、合計して40,771票の投票をいただきました。たくさんの投票ありがとうございます。
都民投票の結果等を踏まえ、大学提案から5件、都民提案から7件の事業を令和5年度予算案に反映しました。事業概要や意見の反映状況等については、こちらからご覧いただけます。
概要
東京に集積されている知を、都政の喫緊の課題解決や東京の未来の創出に資する政策立案へと活用するため、都内大学研究者からの研究成果、研究課題を踏まえた事業提案を募集する。
予算案への反映事業(大学提案)
事業名 【所管局】 |
事業概要 | 予算額 | 期間/ 総事業費 (見込み) |
大学 |
都市型太陽電池による創電・蓄電の強化推進事業 【環境局】 |
円筒形太陽電池による壁面発電の有効性を分析するとともに、同電池を用いたイノベーションを創出 | 3,000 万円 |
3年/ 4億9,000万円 |
電気通信大学 |
がん治療と就労の両立に向けた支援事業 【福祉保健局】 |
頭頸部がん患者の治療と就労の両立支援のため、病院、行政が解決すべき課題を明らかにし、両立を多角的に支援する体制モデルを構築 | 2,400 万円 |
3年/ 1億円 |
東京医科歯科大学 |
未来を担う子どもたちへの食品寄贈事業 【環境局】 |
食品ロス削減と未来を担う子どもたちを守るための食品寄贈の仕組みづくりのため、食品寄贈に関する認証機関や、物流ネットワークの構築について検討を実施 | 3,000 万円 |
3年/ 9,000万円 |
専修大学 |
津波検知システム構築事業 【総務局】 |
沿岸部・島しょ部の津波被害を減らすために、巨大津波発生を早期に検知し、都民にいち早く伝えるシステムを構築 | 2,000 万円 |
3年/ 1億2,000万円 |
東京都立大学 |
いきいき・あんしん在宅療養サポート訪問看護人材育成支援事業 【福祉保健局】 |
訪問看護師の育成のための教育プログラムを作成するとともに、eラーニングと人体型シミュレータを活用し、移動・巡回型体験研修を実施 | 2,600 万円 |
3年/ 2億1,000万円 |
東京都立大学 |
事業化対象候補(大学提案)
事業化対象候補
有識者等による審査と都民投票を踏まえ、5件の事業を選定しました。
要求事業名 | 得票数 | 所管局 | 資料 (投票時) |
都市型太陽電池による創電・蓄電の強化推進事業 | 2,954 | 環境局 | |
がん治療と就労の両立に向けた支援事業 | 2,537 | 福祉保健局 | |
未来を担う子どもたちへの食品寄贈事業 | 2,343 | 環境局 | |
津波検知システム構築事業 | 2,088 | 総務局 | |
いきいき・あんしん在宅療養サポート 訪問看護人材育成支援事業 | 1,962 | 福祉保健局 |
- 要求事業名は投票時点の事業名から変更されているものがあります。
- リンク先の資料の内容は投票時点のものです。
都民投票について
※ 投票受付は終了しました。多くの投票ありがとうございました。
投票の対象者
令和4年4月1日時点で満15歳以上(高校1年生に相当する年齢以上)であり、投票日時点で都内にお住まいの方を対象とします。
ただし、東京都職員、東京都政策連携団体職員、事業協力団体職員、東京都議会議員は除きます。また、暴力団関係者は投票できません。
投票期間
令和4年8月12日(金)15時から同年8月29日(月)23時59分まで(郵送は必着)
投票方法
- インターネット又は郵送により投票することができます。
(1) インターネット
投票フォームにアクセスして必要事項を入力してください。
(2) 郵送
投票様式をダウンロードし、下記の宛先に送付して下さい。
宛先 〒163-8001 東京都新宿区西新宿二丁目8番1号
宛名 東京都財務局主計部財政課 事業提案制度担当
- 投票は、1人当たり1回までといたします。
- 都民提案、大学提案それぞれについて、3票まで投票することができます。
投票対象事業(大学提案)
【全事業の概要(PDF)はこちら】
No. | 分野 | 事業名 | 事業概要 | 資料 |
1 | 防災力の向上、都市インフラの整備 | 大気圏・電離圏のクロスモーダル観測と計算科学の融合による巨大津波早期検知の実用化 | 東京都沿岸・島しょ部の津波被害を減らすため、大気圏・電離圏変動監視による実用的かつ高精度な津波早期予測技術を社会実装する。最先端の計測技術と計算科学技術を融合することで世界に先駆けた強靭な津波防災システムを構築。 | |
2 | 誰もがいきいきと活躍できる共生社会の実現 | 未来を担う子どもたちへの食品寄贈 | 日々の食事を満足に得ることの出来ない子どもたちがいる一方で、やむなく捨てられる食品がある現状から、未来を担う大切な子どもたちへの支援の基準をつくり、安心して寄贈できる支援組織同士のネットワークと仕組みづくりを行う。 | |
3 | 誰もがいきいきと活躍できる共生社会の実現 | がん治療と就労の両立に向けた支援事業 | 皆さんががんになった時、がん治療と就労の両立のために病院が応援できるように、頭頸部がん患者本位の医療技術の開発提供と病院施設の充実に加え、病院と行政が何をするべきかの課題を明らかにし、未来に繋げます。 | |
4 | 誰もがいきいきと活躍できる共生社会の実現 | 医療と在宅を結ぶリハビリテーション連携モデル事業-“リハビリ難民”ゼロを目指したモバイルアプリケーション導入の実証研究- | 医療現場で行っていたリハビリテーション内容を基にして、退院後も個別化されたエクササイズが自宅で実施できるアプリケーションの導入効果を実証する。 | |
5 | 誰もがいきいきと活躍できる共生社会の実現 | 潜在保育士の活躍と親の「孤育て」解消を目的とした「エビデンスに基づく育児支援環境」の構築 | 潜在保育士の人材育成を行い、在宅でチャットやオンラインにより親の育児不安相談に対応する「子育てストレスケアサービス」を提供し、その有効性を分析する。潜在保育士と子育てをする親をつなげ、「孤育て」の解消を目指す。 | |
6 | 感染症に強い都市、医療が充実し健康に暮らせるまちづくり | いきいき・あんしん在宅療養サポート:訪問看護人材育成支援事業 | 都内のどこに住んでいても、誰でも安心して訪問看護が受けられるように、都内に「移動・巡回型模擬実習室」を設営し、地域で活躍する訪問看護師を育成します。 | |
7 | ゼロエミッション東京の実現 | 2030カーボンハーフ実現のための都民の共創プラットフォーム構築 | メタバース空間に構築した「ゼロエミッション・シティ」で温室効果ガスの排出削減に小中高大学生が取り組む体験型学習アプリを開発。次代の環境リーダー養成と、都政での実装を見据えた学生の柔軟なアイディア創出を目指します。 | |
8 | ゼロエミッション東京の実現 | 都会型太陽電池による創電・蓄電の強化推進事業 | 一日の総発電量が平板型の約1.5倍で、軽量で運搬やメンテナンスの容易な円筒形太陽電池を用いて、あらゆる場所で創電・蓄電を実現。平地の少ない都会で壁面発電により発電量を倍増し、全都民に太陽光発電の可能性を提供する。 | |
9 | スポーツフィールド・東京の実現 | 子どもと高齢者の健康関連フィットネスを改善するための医・科学支援事業 | 健康で文化的な生活に必要な心身の能力(健康関連フィットネス)に基づく健全なこころと体づくりを支援する。子どものたくましい心身の育みと高齢者の良好な心身の維持による健康寿命延伸を通じて持続可能な健康都市・東京をめざす。 | |
10 | スポーツフィールド・東京の実現 | デフスポーツ支援を通したオール東京でのボーダーレスなスポーツ推進事業 | 発展途上のデフスポーツについて、スポーツ医学による学術的側面やICTによる技術的側面から支援し、官学連携による普及啓発を行う。デフアスリートが社会貢献できる環境を作り、東京都のスポーツ推進と真のボーダーレスを目指す。 |
投票後の流れ
都民投票により選出された事業案については、令和5年度予算案への反映を図っていきます。
なお、当該予算案は、令和5年第一回東京都議会定例会における議会の議決をもって確定いたします。
その他
- 投票結果などに対する個別の回答はいたしかねます。
- 郵送代や通信料など、投票に係る一切の費用は、投票者ご自身の負担となります。
- 個人情報については、東京都個人情報の保護に関する条例(平成2年東京都条例第113号)等の規定に基づき、適切に処理します。
大学提案の募集について
※ 提案受付は終了しました。多数のご応募ありがとうございました。
募集期間
・事前相談:令和4年4月8日(金)から同年5月27日(金)まで
※ 東京都の施策の方向性の確認や提案に際しての疑問点の解消などの相談を受け付けます。
提案を事業化するに当たっての課題等を事前に都の担当者と話し合い、提案のブラッシュアップに
つなげる貴重な機会ですので、積極的にご活用ください。
・提案募集:令和4年4月8日(金)から同年6月17日(金)まで
求める提案
研究成果等を活かして、東京都が研究者・大学との連携により、行政課題の解決を行うために実施する事業をご提案ください。連携事業の構築のために必要となる応用研究や実証研究、フィールド調査等が必要な場合は、併せてご提案ください。
対象分野
- 防災力の向上、都市インフラの整備
- まちの元気創出、安全・安心の確保
- 誰もがいきいきと活躍できる共生社会の実現
- 感染症に強い都市、医療が充実し健康に暮らせるまちづくり
- ゼロエミッション東京の実現
- 東京の経済活動・農林水産業の活性化
- スポーツフィールド・東京の実現
東京都の支援内容
- 東京都が行政課題の解決のための事業を実施できることを条件とし、最大3年間の支援を想定しています(ただし、可能な限り早期に行政課題の解決へと繋げることができる提案を求めます)。
- 具体的には、研究者・大学が行う研究調査、連携調整に要する経費の支援(単年度当たり3千万円を上限)や、研究調査の実施に当たっての都有施設等の優先的な提供を行うとともに、研究成果等を活かして、都が研究者・大学と連携して行う連携事業を実施(単年度当たり2億円を上限)します。
提案方法
以下より提案様式を取得し、必要事項を入力後、応募フォームからアップロードしてください。
事前相談
都の施策の方向性の確認や提案に際しての疑問点の解消など、必要に応じて事前相談を行うことができます。
申込フォームへの記入項目については、募集要項p.19をご覧ください。
応募要件
- 学校教育法に基づき設置された、都内に本部が所在する大学に雇用されている研究者を対象とします。
- 提案者は、所属する大学の推薦を受けた上で提案を行います。
- その他、詳細は募集要項をご確認ください。
募集後の流れ
有識者等による審査及び都民による投票を実施し、これらを踏まえ、令和5年度予算案及び6年度以降の予算案に反映します。
なお、各年度の予算案は東京都議会の議決をもって確定いたします。
注意事項
- 東京都は、事業化が決定した提案者の所属する大学と、計画期間における相互連携についての基本協定を締結します。基本協定の中で、大学は提案事業の責任者となる研究代表者(提案者を含む大学の研究者等を想定)を選任します。
- ご提案の内容については、東京都と研究者・大学との協議の過程で、必要に応じて修正を加えることがあります。
- 提案事業は公的資金を基に実施するものであり、研究者は、法令等に基づき交付された資金を適正に使用しなければなりません。
- 応募に要する費用について、東京都は負担いたしません。
- 提案様式等は日本語で記載してください。
- 氏名や所在地などの必要事項は、提案様式に必ず記載してください。
- 個人情報については、東京都個人情報の保護に関する条例(平成2年東京都条例第113号)等の規定に基づき、適正に取り扱います。
募集概要
大学提案成果集
これまでに実施した大学提案の成果を公開しています。
ガイドブックのPDF版はこちら
進行中の事業
- 令和4年度予算編成で事業化した5事業について、研究調査や連携事業を実施します。
- 令和2年度予算編成で事業化した6事業のうち計画期間が3年間である5事業は、4年度も引き続き連携事業等を展開します。
- これらの事業の予算額や事業概要については、TOKYO予算見える化ボードの「R4予算の主な事業」から確認できます。